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退職金問題

退職金事例集

職金制度の不利益変更について

当社の退職金水準は非常に高く、今後も現制度を維持するのは困難であることから、現在、制度変更を検討しております。結果的に従業員に不利益になることも考えられますが、どのような手順で進めていけばよろしいでしょうか。

制度変更においては、必ず以下の手順を守って下さい。

1.現行制度における既得権の確定
退職金制度の変更が、結果的に「不利益変更」になった場合でも、制度変更時点で確定している従業員の退職金(既得権)は保障しなければならず、変更できるのは、あくまで制度変更後に発生する退職金(期待権)に関してのみです。
2.経過措置・代償措置の導入
既得権を保護したからといって、定年退職間際の従業員と入社後間もない従業員を同じように扱ってよいでしょうか。
この問題を解決する方法として、「経過措置」の導入があります。
既に50歳以上で長年勤続されている従業員の退職金を引き下げるというのは、労使双方にとって好ましくありません。また、過去の裁判所の判例においても、「合理性の要件」として「経過措置」の導入が求められています。
また、「代償措置」の導入も重要な項目です。H18.4.1以前は60歳以上の「継続雇用制度」が主流でしたが、ご存じのとおり、法改正によって60歳以降の雇用確保が義務化されました。従って、現在の「代償措置」としては、「福利厚生の充実」「賞与での一部上乗せ」などが考えられます。
3.従業員説明会の実施
新制度が決定し、既得権や経過措置・代償措置が確定した後は、その内容について従業員説明会を実施し、従業員の同意を得る必要があります。
この際に注意しなければならないのは、経営陣側が「真摯な姿勢」で説明会に臨むということです。
説明会においては、多種多様な質問があり、中には全く見当はずれな質問が出ることもありますが、そのような場合でも従業員が理解できるように丁寧に説明をすることが重要です。なお、質問事項に関して、その場で確信できない事項に関しては、後日書面をもって回答するようにして下さい。
また、従業員との交渉においては、経緯を書面で残すことも重要です。万が一、トラブルに発展し、「言った言わないの水掛け論」になれば、企業側が不利になる可能性が大きくなります。このような状況に陥らないよう、制度改定作業は慎重に進めて下さい。

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