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適格退職年金を解約する場合の留意点について教えて下さい。
適格退職年金(以下、「適年」といいます)を解約する場合には、以下の点に注意して下さい。
1.解約分配金の分配方法の確認
2.解約分配金に係る課税関係
3.解約分配金の前払処理
1は、解約する際の従業員への分配方法についてです。一般的には“責任準備金”に応じて按分されますが、この場合、退職金規程上は、受給要件を満たしていないにもかかわらず、解約分配金が発生することになります。
この場合、適年の解約後も勤続していれば問題ないのですが、すぐに退職した場合、払う必要のない退職金を払うことになる可能性もあります。
このような問題を回避する手段として、解約分配金の按分方法を“責任準備金”から“会社都合退職金”または“自己都合退職金”に変更する方法があります。ただし、按分方法の変更に際しては、全従業員の3分の2以上の同意が必要となります。
また、適年の受託金融機関によっては、按分方法を制限している場合もありますので、事前に受託金融機関にご確認ください。
次に、2について。一般的に退職金を受け取る場合には「退職所得」が適用されますが、適年を解約した場合の分配金については「一時所得」が適用されます。この一時所得は、
「収入金額−収入を得るために支出した金額−特別控除額(最高50万円)」で計算され、多額の分配金がある場合は、確定申告が必要となります。
ほとんどの従業員の方は、「年末調整」で処理が完了しており、「確定申告」を行うのは初めてという方も大勢いらっしゃると思いますので、税理士や所轄税務署によく相談の上、対処することが重要となります。
また、その際の税負担について、会社が負担するのか、従業員が負担するのかという問題がありますが、この部分については、確定申告の際は従業員に負担していただき、退職時にその分を退職金に上乗せして支給するケースが増えています。
他に、賞与に上乗せするという方法もありますが、所得税や住民税、社会保険料がアップしてしまい、労使双方にとって、あまり良い方法とは言えません。
最後に、3についてですが、本来、将来の退職金として積み立てしていたものを、現時点で従業員に分配するわけですから、「退職金の前払い」と言えます。よって、解約分配金を受け取った従業員からは受領書を取付けて、退職時に二重払いにならないようにして下さい。
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