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退職金問題

退職金事例集

適年から他の制度への移行のタイミングについて

当社では、現在、適格退職年金に加入しております。平成24年3月をもって制度が廃止されることに伴って、他の制度へ移行しなければならないそうですが、どのタイミングで移行すべきか迷っています。
すぐに移行するのも一つの方法かとは思いますが、また、制度変更があるかもしれないので、ギリギリまで待つのも選択肢の一つとして考えております。
どのタイミングが一番いいのでしょうか。

適格退職年金(以下、「適年」といいます)の処理のタイミングについては適年の制度だけではなく、以下の観点からも検討しなければなりません。

1.貴社の退職金制度の現状
2.50代の従業員に対する積立不足額
3.今後の定年退職予定者
4.社会的な外部要因

につき、例えば、退職金の水準が非常に高額になっており、若干、水準を引き下げる必要がある場合、適年継続中での不利益変更は相当な事情がない限り不可能です。
特に、退職金制度の変更を検討されている場合は、「適年の処理」「退職金制度の変更」は、セットと考えてください。
また、水準が高額な場合には、既得権を保障するために会社が負担しなければならない退職金は、膨大な金額になります。
の「50代従業員に対する積立不足額」については、適格年金の移行を行わなかったとしても、不足額が減少する訳ではなく、むしろ積立をする機会を逸し、会社に大きな財務的な負担を負わせる結果となります。
については、今後数年で定年退職者が多数いらっしゃる場合は、移行前に退職金を払い出すのも一つの選択肢です。
この場合、先に移行をしてしまうと、定年退職を控えている従業員の方への解約分配金は全従業員に比例して按分されてしまい、会社の負担が重くなってしまいます。
最後に、について、今後、「団塊の世代」の従業員が大量に定年退職することに伴い、退職金の支払いが困難になる企業が多数出てくることが予想されています。
このような中、われわれが危惧しているのが「退職金に関する訴訟問題」です。
今後、労働者の権利意識が高まり、不利益変更等を背景に訴訟問題が頻発し、社会問題化することが予想されます。このような状況下では、制度変更も容易に行うことはできず、企業側にとって非常に不利な状況で制度変更や適年の処理を行わなければならなくなります。

以上、4つの観点から総合的に判断しなければなりませんが、まずは「現状分析」を実施することが最優先です。分析結果を基に、「すぐに対策すべきこと(50代の積立不足対策など)」「しっかり時間をかけて検討すべきこと」という形で問題を整理することが重要です。
一番問題なのは、「検討して何も対策を講じない」というケースです。結局何も進まないまま時間だけが過ぎ去ってしまい、手遅れになってしまうのです。
このような状況にならないためにも、まずは、「現状分析」を実施することが重要です。

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